6/20、警察庁が新しいオービスによるスピード取り締まりの概要を発表!

いよいよ生活道路での自動速度取り締まりが本格化へ!
さらに、ネズミ捕りでもオービスの使用を明言!

既報のとおり、警察による生活道路でのオービスによるスピード取り締まりが近い将来行われる予定だが、さらに、非定置式速度取り締まり(通称ネズミ捕り)でも、可搬式のオービスによる取り締まりを開始する旨が、先月公開された「速度違反自動取締装置について」という警察庁発表のレポートにて明らかにされたのだ。

もちろん、新たな速度違反自動取締装置の導入は2013年ごろから公にされ(最新の交通白書にも新しい自動速度取締機の導入が明記されている)、2016年4月から埼玉・岐阜県警においてモデル事業を実施、さらに最近になって富山・愛知県警でも実施に向けた整備を開始すること等が報道されてはいたが、いずれも断片的な情報であり、このレポートにより、ついに全容が明らかになったというわけだ。

このレポートによれば、だが、まずは固定式(SENSYS SSS)の2017年年内の生活道路導入はなし。現時点では埼玉県と岐阜県で導入されてはいるが、いずれも幹線道路設置による試験運用(実際に違反車を検挙しているかどうかは不明)。そのテスト結果を見て、来年、2018年あたりから徐々に増殖させるのではないかというのが大方の見方だ。

次はネズミ捕り。レポートによると可搬式(持ち運びが容易で設置も三脚に備え付けるだけ)2種類(SENSYS SSSと同じスウェーデンのSensys Gatso Group社製と東京航空計器社製)が今後、岩手、秋田、神奈川、山梨、長野、島根の各県警で整備されることが決定している。

となると、今後、「ネズミ捕りは現場で検挙(違反車をサイン会場に誘導し、反則行為であればその場で青切符と反則金納付書を渡し、非反則行為に関してもその場で赤切符を渡す)」という原則が崩れ、現場では速度計測&撮影のみで後日、呼び出しが来るということになる。警察にとってはレーダーや光電管を設置する手間が省ける上に違反者を誘導する場所を確保する必要がなくなり、また、配置する人員の数も最小限で済むが、撮影される側のドライバーにしてみれば、レーダー探知機による発見も困難な上、撮影されたことに気づかなければ、まったく覚えのない呼出状が後日、警察から届くとわけだからまさに寝耳に水。状況を覚えていなければ弁明すらできない状況に追い込まれるのだ。

というわけで、判明したことはここまで。いよいよカメラによる無差別な速度取り締まり時代の幕開けとなりそうな2017年後半。今後も情報収集を怠らず、正確な情報をお伝えしていくつもりです!

(株)東京航空計器製のレーザー式過般型オービス。レーダーではなくレーザースキャンを利用して速度を計測するため、レーダー探知機は無効だ。

固定式のSENSYS SSSと同じメーカーが開発した可搬型オービス、SENSYS MSSS。こっちはレーダー式だが、断続的に電波を発射するパルス方式を採用。レーダー探知機が反応したときにはすでに撮影済みという可能性も。