あおり運転=免許取り消し!! 閣議決定された罰則強化法案の中身が気になる!!

2020/03/06

えん罪を生む可能性を追求しないマスコミって、一体何なの?

 3/3、警察庁が昨年夏前ころから検討していた「あおり運転」の法制化が、ついに閣議決定されたのはごぞんじのとおり。従来は道路交通法の中に「あおり運転」の規定はなく、警察は、死傷を伴う悪質な事案には「暴行罪」や「危険運転致死傷罪」などを適用し、防止策として「車間距離不保持」や「急ブレーキ禁止」等の、いわゆる「あおり運転」につながりやすい違反の取締りに力を入れてきたのだが、やはり、「法律の拡大解釈」などという批判を受けるなど、さぞかしやりにくかったことだろう。これで、とりあえず一安心ということか?

 が、しかし、確かに、人を死傷至らしめる可能性のある悪質な「あおり運転」はまさに犯罪であり、きっちり法制化することで撲滅を図るというのは、我々、善良なドライバーにとっても大歓迎だが、その内容を見ると、どうしても、その「曖昧さ」が気になるのだ。

 というのは、「あおり運転」(罪?)を適用するには、一連の行為が「通行妨害目的」ということを証明しなくてはならないからだ。例えば、「車間距離不保持」や「急ブレーキ禁止」等の違反を犯したドライバーが他車の「通行妨害」目的であったか否かを、一体、誰が判断するのだろう。警察の言い分としては、当事者や目撃者の証言、そしてドライブレコーダーの映像を参考に、「捜査当局」が判断するとのことだが、それだけで「通行妨害目的」であったと決めつけるのは、かなり無理があるのではないだろうか? ともすれば「いいがかり」が通用することになりかねないのだ。

 さらに不思議なのは、今回のニュースを報道したマスコミを始めとする各メディアのほとんどが、そこに突っ込みを入れていないということ。スピード取締りに関してもそうだが、この国のメディアは「交通違反=悪であり、どんな手段にせよ罰せられて当然!」というスタンスで警察の言うことをうのみにし、それを右から左に伝えているだけ。「報道の自由」が許されている代わりに「社会正義を守る」という義務が科せられていることをもう1度、思い出してほしい。

 この「道路交通法改正法案」は今国会に提出され、すんなり通過してしまうことは明らか。報道によると早ければこの夏にも運用が開始されるようだが、今後はあらぬ疑いをかけられないように、より慎重に運転することが必要になってくるかもしれない。ご注意を!

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